お母さんがボールベアリングヨーヨーを買ってくれません
僕はボールベアリングヨーヨーが欲しいのに、『初めてだから安いのにしときなさい!』って言われます。どうしたらお母さんにボールベアリングヨーヨーを買ってもらえますか?
説得編
店長の圓島と申します。
ヨーヨーのご注文をながめていると、インペリアル(¥489)一つのご注文や、バタフライ(¥489)一つのご注文等が有ったりします。もし、お子様が親御さんにヨーヨーをおねだりしたのに『初めてだから安いので我慢しなさい。上達したらもっと良いのを買ってあげます。』って言われてたらどうしよう・・・。って悩んでいます。
上の文章は、そんな子供の気持ちになって想像した店長への質問です。
もう胸が締め付けられます。ヨーヨーをある程度できる方なら同じ気持ちではないでしょうか?
これから始めるのなら是非ボールベアリングヨーヨーから始めてもらいたい!
今回は、どうやってお母さんを説得するのか?そんな説得方法を考えてみました。もちろん、嘘はつきません。正真正銘の真実。真っ向勝負。正々堂々お母さんを説得してみます!
良く切れる包丁と良く切れない包丁
初めてなら良い物を!
料理が得意な方は、良く切れない包丁は危険・・・とおっしゃいます。
『あなたは初めて料理するのだから、良く切れない包丁で十分。料理が上達してから良く切れる包丁を買いましょう。』ってナンセンス。良く切れない包丁は、食材の細胞を壊すのでおいしい料理は作れません。良く切れない包丁は、無駄な力が入ってしまい、手元が狂いやすく非常に危険です。また妙な癖が付いてしまいます。
初心者こそ良く切れる包丁を使うべきなのです。でも、やっぱり良く切れる包丁はそれなりのお値段です。
ヨーヨーだって同じです。いきなり1万以上の高級ヨーヨーを買えって言ってるのではありませんよ、ボールベアリングヨーヨーは¥1,500程度から有ります。ボールベアリングヨーヨーと固定軸ヨーヨーは、新品の包丁と錆びた包丁ほどの差が有るって事を言いたいのです。
ボールベアリングヨーヨーと固定軸ヨーヨーは、全く違う物と思ってもらって結構です。
固定軸ヨーヨーが500円前後に対して、ボールベアリングヨーヨーは安い物で1,500円弱。その差1000円ほど・・・。しかし、その差1000円でヨーヨーの世界が一変します。
是非お子様には良い物をお与え下さい。
子供の手に余る
子供は、背が低くて力がありません。
背が低いとヨーヨーのひもを短くしなければなりません。ひもを短くするとヨーヨーを強く回すことが出来ません。しかも力が無い・・・。
面白くも何ともありません。良く回らないヨーヨーは、つまらないのです。
まず、良く回る。これは最低条件です。これを満たしてから、次のステップへ進めるのです。
お子様に与えるヨーヨーに固定軸ヨーヨーを選択すると、良く回らないのですぐに飽きてしまうかもしれません。
そうして『もう飽きてしまったの?』って言うのではありませんか?
ボールベアリングヨーヨーで飽きてしまうのであれば、仕方がありません。残念ですが向かなかったのでしょう。しかし、固定軸ヨーヨーしか知らずに飽きてしまったのであれば、可哀想です。そんな事考えると胸が締め付けられます。ヨーヨー屋として耐えられません。
安全性
固定軸ヨーヨーは、ひもが頻繁に切れます。
お子様が、お友達の家でヨーヨーを振り下ろした時にひもが切れると・・・。回転するその堅い物体がお友達の家中を暴れ回ります。考えただけで恐ろしい・・・。
これは構造上の問題です。
500円前後のヨーヨーは、ほとんどが固定軸ヨーヨーです。固定軸ヨーヨーは、ひもとヨーヨーの軸が擦れ合うので切れやすいのです。一方ボールベアリングヨーヨーは、ひもとヨーヨーの軸は擦れ合いません。それがボールベアリングの特徴なのです。
ヨーヨーのひもは、どこでも切れるわけではありません。切れる場所はほぼ決まっています。まずヨーヨーの軸部分。つぎに指の部分です。この2カ所をチェックしていれば、まずお友達の家を荒らす事は無いでしょう。
指の部分ならいつでも確認できますが、ヨーヨー軸の部分は普段はひもが巻き取られているので確認を怠りがちです。私の娘などはほとんどチェックしていません。やはり子供には、チェックが簡単なボールベアリングヨーヨーをオススメします。
固定軸ヨーヨーの良さ
固定軸ヨーヨーは、その単純な構造からプレイヤー自身がよく考えて行動しなくてはならないヨーヨーです。
例えば、ループを繰り返しているとストリング(ひも)の縒りが緩くなりそのうちヨーヨーが戻ってこなくなります。逆にスリーパーを繰り返すと縒りがきつくなり、スリープしなくなります。
この様に、固定軸ヨーヨーは、ヨーヨーの特性がそのまま出てくる扱いづらいヨーヨーです。しかし、その扱いづらさが楽しいヨーヨーなのです。
例えば、洋裁を行う時にミシンを使わず手縫いする・・・。そんな感じです。
ミシンでジャーと終わらせるのではなく、子供が着用した時を思いながら、一針一針手で縫い上げて行く、そんな感覚に似ていると思います。それが固定軸ヨーヨーの古くて扱いづらい楽しい面なのです。
固定軸ヨーヨーの良さは、大人向けの良さです。
固定軸ヨーヨーの中でもProYoは比較的高性能なのでルーピングトリック等では自信を持ってオススメしています。でも大人の方が対象です。ProYoはルーピングヨーヨーとして21世紀でも色あせない素晴らしいヨーヨーですが、お子様には、やはり無理があります。大人の体力を使ってこそ、その良さが発揮されると私は考えています。
気持ち入り過ぎ・・・
いや〜、ダメですね。気持ち入り過ぎです。
ヨーヨー屋やってると、ついつい入り込んでしまいます。値段だけでインペリアルやバタフライを買ってしまい、『後悔してないだろうか?』とか『飽きてないだろうか?』なんて考えると非常に悩んでしまいます。実際こ何ヶ月も悩んでこの文章を書き始めています。そしてキーボードを叩き始めて既に6時間・・・。これからも悩み続けるでしょう。
それで現時点で思うことは、楽しめれば良いって事です。固定軸だって下手くそだって楽しければ全てヨシ!
ただ、ネットショップなので実際に振って試すことが出来ません。だから余計なこと考えちゃって・・・、
スンマセン。