真円補正とは・・・

雪隠堂 Remodeling FyFH SPRをお読みになり、『真円補正？』と思われた方も多いのではないでしょうか？
真円とは完全な円を意味しています。完全な円つまり真円はある方法を使うと意外と簡単に作れるのですが、それ以外の方法では非常に難しい形です。
ある方法とはコンパス。一定の距離を保ちながら回転させると子供でも真円を作ることができます。そして工作機械では旋盤です。こちらも回転させて削りだすため理論的には真円の加工が可能です。

プラスチックヨーヨーは、ほとんどが型から作り出されます。金型にプラスチックを流し込み、固まってから抜きます。
型から抜かれたヨーヨーのボディーは、変形するのではないか？
型自体にわずかな歪みがあるのではないか？
いずれにしても回転して工作を行っていない以上、真円ができるかどうか怪しいものです。

圓島様　お世話になっています。

今日はバンダイ／フリーハンドをレセス化していたのですが、気づいた点がありましたのでご報告致します。

レセスは問題なく掘ることが出来ました。
反対側の出ッパリが邪魔だな〜と思って、薄ーく削ったところ切削痕が楕円になっていたのです。
４個に施工して全て同じ結果です。
旋盤に固定されたボディーは小気味よい程にブレ無く回っていますので、私の腕ではなく、ヨーヨー自体に原因があるのではないかと想定しました。
破壊覚悟で真円っぽくなるまで削り、ついでに片面レセスや両面レセス、重量配分を適当に考え大幅に切削してみました。
するとどうでしょう、ノーマルのプルプルとした振動(比較してはじめて感じる程度)がピタリと無くなり、安定してスリープ時間も延びました。
HY/FH には個体差無関係に、ほんの少しですが「瘤」があるようです。
つまり、誰もが認める名機でもそうなのですから、全てのヨーヨーに何処かしら改良点がありそうです。
それを見つけていくだけで寿命が尽きそうですので、旋盤とヨーヨーはある意味一生つきあえる友達と言えます。

今回も外観を損なうことなくパワーUP出来て満足しています。
いや〜、旋盤ってホントに楽しいですね。

雪隠堂

真円

そしてHyFH SPRが生まれました。

雪隠堂 Remodeling FyFH SPRは、今回の加工後に生まれました。
真円であると勝手に想像していたプラスチックボディーは実は真円ではなく、その為わずかに感じる微妙な振動が発生していた事を雪隠堂が教えてくれました。
BUZZ-ONが型抜きされたプラスチックボディーを更に加工する理由がここにあるのかもしれません。

完璧を求めるのなら、旋盤加工に尽きるのかもしれません。

つづく！