ベアリングオーバーホール2
今回は、少し危険なオーバーホールをやってみたいと思います。何が危険かと言うと元に戻らないかもしれない事です。何を行うかと言うと、分解です。ヨーヨーに使われているボールベアリングは、非常に小さく弱い部品が使われています。ですから、力を入れすぎたりすると破損の危険があります。
前回は、脱脂と注油を行いました。通常は前回のオーバーホールで十分だと思います。
Cリングを外す
赤矢印の部分、おわかりでしょうか?Cリングの切れ目です。
ここに針の様に細くて尖った物を突き刺し、Cリングを取り外します。
これがCリングです。このCリングがベアリングのカバーを押さえつけて外れないようにしています。
Cリングはスプリングになっていますので、針で引っかけてやれば変形しながら外れます。失敗するとCリングが曲がってしまい、ベアリングは元に戻りません。覚悟の上、作業してください。
いや、無理に作業する必要はありません。分解しなくても十分です。前回の作業をご覧下さい。
Cリングを外すと・・・
この様になります。
Cリングが外れて、止める物が無くなった状態です。ひっくり返してポンポンしてやると簡単にカバーが外れます。
こちら取り外したカバーです。裏と表があるので注意してください。逆に組み付けると、スペーサーと接触して回らなくなるかもしれません。
ベアリング表と裏
カバーを外したのでボールが良く見えます。ボールとボールの間に見えるのが保持金具です。油が切れると、この保持金具とボールが擦れ合い、スゴイ音になります。また見て分かるとおり、ボールや保持金具が摩耗してゆく様が思い浮かびます。
ベアリングを裏から見ると保持金具が邪魔してボールが見えません。
こうやってカバーを外してやれば、ベアリング内部を良く洗浄できますし、注油も楽です。
逆の手順で元に戻してください。Cリングをはめるのにちょっとしたテクニックが必要です。
と言うわけで、Cリングを外す事以外難しいところはありませんでした。Cリングが命です。
はい、今回は少し冒険をしてみました。(^-^v